武士道サムライ精神の言葉

  「兵法は人を斬るとばかり思うはひがこと也。人を斬るにはあらず悪を殺す也。一人の      悪を殺して万人をいかす謀りごと也。」  柳生宗矩

 

 柳生家は徳川幕府の兵法指南役を務める家系であり、一万石以上の大名家でもあった。宗矩は、単なる強さを誇るだけの兵法ではなく、その奥にある禅の思想にもつながる内面性、精神性を重視したといわれている。

 柳生新陰流兵法は、人を殺す兵法ではなく、人を生かす「活人の剣」の精神にあるという。「兵法は人を殺すのではなく、一つの悪を殺し、万人を生かすための手段なのだ」

  

 どんなに修行に励み武術を身に付けても、人間としての真理、正しい行いとはなにかを知らなければ、そこから武道・武士道という「道」を極めることはできない。

 

  合気道も「活人の武道」である。人と争うのではなく、相手と一体となって相手を  導き生かす武道。日常・生活の中に「結び」の精神をいかに生かすかが眼目となる。

 

                                 柳生宗矩