合気道感想文その26

  合気道感想文~東北大震災から一年半が過ぎて~ 

                   

          岡村 美基男 

 

 東北大震災から一年半が経過しました。 

 

私自身、震災から半年後の九月に岩手県山田町で復興のお手

 

伝いをさせていただきましたが、初めて現地に足を踏み入れ

 

たときは、被害のあまりの大きさに声を失ったものです。か

 

つて駅を中心ににぎわっていた海辺の街は、津波と火災によ

 

り破壊され、建物の基礎が無残な姿をさらしていました。 

 

 しかし、そのような状況にあっても、山田町の人々はひた

 

むきに復興に取り組んでいたように思います。外からきた人

 

間が、被災された人々の心のありよう想像することは難し

 

く、傲慢でさえありますが、家族や地域を守ろうという強い

 

意志を感じました。 

 開祖の「合気道真髄」には「合気道は魂の学びである」

「合気は人命を救うためにあるのである」とあります。

 私もまた、合気道の鍛練を通じて、山田町の人々が示した

優しくも強い意志を自分の心の内に育んでいきたいと思いま

す。